ガンダムオタクからの卒業

ガンダムオタク、いわゆるガノタから卒業する事にした。

理由は、ガノタ同志の付き合いに、段々と人間的に耐えられなくなってきたから。

他のオタクと比較しても、非常に狭量な人間の割合が多く、ツッコミに対しツッコミを返す毎日に飽きてきたというか

 

バカバカしくなってきた。

 

俺は初代ガンダム放映をリアルタイムで見た世代だし、ガンダム歴史を横目に成長してきたが、正直な話、世間が騒いだから見たっていう軽い部分が多い。ミーハーなのよね。それで今一つ、何が面白いのかわからんままに、面白いんだと自分に言い聞かせて、ガノタをやってきた気がする。

本格的に面白いと思ったのは「MS戦記」を見てから。

しかし、正直冨野ガンダムは面白いとは思わなかった。「Z」も実は、飛ばし飛ばしに見ていた。すぐに飽きてしまったんだ。

「ZZ」に至っては視聴すらしていない。未だに見る気が起きない。

その後「ガンダムセンチネル」と、アニメでは「0080」が製作。そっちは夢中になった。

しかし肝心の「逆シャア」で心をへし折られた感じがした。何で冨野アニメはこうダメなんだろうと。当時高校生だった俺は、冨野の作品を喜ぶ人々こそ、目が覚めてない人なんじゃないかと、その頃から怪しみ始めた。

その後は、実は「F91」まで一切のガンダムを見ていない。「F91」で冨野が本格的にダメかも知れないと、確信を始める。

そこからすべてのガンダムが急激に色あせて見えていたが、無理に自分を騙し続けた。しかし増え続ける、自分の後輩たる新しいガノタ世代の、異常な狭量さに、どんどんと熱気が冷め続けていた。

 

長い時間をかけ、俺たちは何をやっていたんだろう?

後を引き継ぐ後輩の狭量さを見て、人間をただ駄目にしているだけじゃないかと、ガノタに失望を始めていた。

 

架空の歴史をなぞり、少しの異端も認めない。少しでも道に外れる者があれば、徹底的に糾弾しなければ気が済まない。思想は常に同一であらねばならないし、違う者はこれもまた糾弾の対象となる。

 

最終的に、本当にガノタがダメだと思ったのは「ガンダムビルドファイターズ」に寄せた感想だった。あれだけ面白い作品に対し、あれはおかしい、これはおかしいとツッコミだけを繰り返し、本編の設定ではこうなっているから、どこそこがおかしいだとか

 

おかしいのはガノタである、我々だ!と俺は思ってしまったのだ。面白いものも、面白いと言わぬガノタに、未来を感じなかった。

そして冨野に本格的に失望したのは「Gのレコンギスタ」のPVだ。

 

ああ・・こいつも全く成長していない。何も変わらない。何が時代の変革だ。

重力に魂を引かれた人々だ。

お前らのやっている事は35年間、何も変わらない。継ぐ者を狭量に育てたという部分では、悪化していると評価すべきだろう。

 

ユニコーンだけは、見る。これが最後だ。

俺の35年は無駄なものだったのかも知れない。

辛いが、認めるしかないのだろう。